SRYニュース 2010
SRYニュース 2010

 

ダイバーシティ(多様性の受容)準備年から本格化新年へ





トルコの子ども達


今年(2010年)も振り返る時季が到来しました。

世界的経済危機の中では、特に欧州経済に深い傷が表出し、米国は再建に必死の様相。

対照的に東アジアの新興国は、急速に成長率を回復し新たな発展段階に。

ダイナミックな変化は、雇用分野へもその軸足を移そうとしています。

長期滞在外国人は、10年前の約1.4倍(09年)の218万人、永住権をもつ人が94万人と定住化も進展傾向。

東アジア経済の発展とともに、連携・統合の進展と共に定住化はさらに進もことが予想されます。

インドネシアとフィリピンとのEPAによる「看護師」「介護福祉士」の受け入れも、 業界からの期待をよそに日本語能力の壁(日本語試験)で暗雲も見られます。

いまや、人口500万人の3分の1が外国人となったシンガポール。

フォーリン・タレント誘致でバイオ医療、情報通信、金融分野に投入。東アジア経済を手堅く牽引。

我が国でもフォーリン・タレントへ注目が集まりつつあります。

イノベーションの原動力は、人材であり組織はじめそれは国家にとっても「財産」となります。

ダイバーシティ(多様性の受容)が急速に進展しつつ、しかしそこには対立や衝突など混乱も生じます。

必死の対応が様々な分野で展開中。

トルコの青年
この太田市では、20年ほど前から外国人雇用が急速に進められ、急拡大した需要に対応し大きな成果をあげました。

教育面でも、教室内には外国人子弟が混在した環境が定着。

ここでもダイバーシティの4ステップ(早稲田大教授谷口真美氏)のヒントを感じます。

お土産店で働くトルコ青年は、「ドイツで働きたい」。トルコの貿易収支の赤字分を補う海外からの送金額。

海外で働く国民への国家の関心度は高い。

次代を担う子どもたちの笑顔に、新年への期待をせずにはいられません。



「メタボとロコモ」ダブルチェックで幸福度も向上



群馬県太田市運動公園秋風景正面




幸福度(well-being)向上を願うのは、わたくしたち生活者の本質的願いです。 といっても、いささか曖昧な指標という印象があります。

この幸福度には、「健康」「教育」「個人活動」「環境」など客観的条件により、 満足度や幸福度の主観的指標として有効としています。

すでに、健康増進法(平成15年)の施行以来、生活者にとっても健康への関心が高 まり、「特定健康診断、特定保健指導」も5,700万人が受けています。

いわゆるメタボ健診。健康への関心度、特定健診への高まりは、男性肥満者の増加傾向を鈍化させていま す。

整形外科学会では、「ロコモ チャレンジ!推進協議会」を設立し、ロコモティブシ ンドロームの正しい知識、予防意識啓発に乗りだしています。

このロコモティブシンドローム(運動器症候群)は、骨や関節、筋肉、動きの信号を 伝える神経などが衰えて、「立つ」「歩く」といった動作が困難になり、要介護や寝 たきりになってしまうこと、またはそのリスクが高い状態のことです。略して”ロコモ” といいます。(ロコモチャレンジHPより


ここには、定期的に7つのセルフチェックによりロコモ防止のトレーニングを勧めています。

山登りやウォークングをされている方には、より励みになることと思います。

紅葉は真っ最中、「メタボとロコモ」ダブルチェックで健康づくりをおすすめします。



新しい教育の火種に、ライオンズクエストが価値ある人材づくり








ライオンズクラブ国際協会は、1984年青少年健全育成のための教育支援プログラムをクエスト・インターナショナルと 共同開発することを決め、心理学などの専門家と協力して完成させました。

日本への導入は、1999年ライオンズクラブ国際財団(LCIF)からの交付金により 日本語版作成を開始、「思春期のライフスキル教育」と命名して、各地域のライオンズクラブが普及推進しています。

2010年6月末現在で、46都道府県で8,353名の教師が2日間研修を修了し、全学年学級で取り組むモデル校が36校となりました。

現下の社会状況の中で多くのこどもたちは、押し寄せる社会悪に巻き込まれ、普通のこどもまでが問題行動を起こしてしまいます。

若年出産や退学、薬物乱用、家庭や学校内での暴力など個々の問題に対処療法的なやり方には限界があり、もはや見直さなければなりません。これまでのやり方を転換すべき時に来ています。

この「ライオンズクエスト・プログラム」は、こうしたこどもたちを「諸問題の集まり」として捉えず、「生き生きとした価値ある人材」として考え、家庭・学校・地域が連携して健全な成長、人格、市民性につながる青少年の認知的・社会的スキル向上を支援することができるものです。

思春期前期となる小学校、中学校の青少年たちの問題行動を予防する、最後で最良のチャンスであることを確信し普及促進中。

群馬県では、県下初のモデル校として太田市立毛里田中学校がクエストプログラムを導入した授業を公開。 太田市内の小中学校から公開授業に多数参加。地元テレビ局も取材。

渡辺先生の授業では、授業終了時に3人の生徒からの感想がのべられひとりの生徒からは、「僕は今までずいぶん人を傷つけるようなことを言ってきてしまった。これからはそういうことのないようにする。」

渡辺先生は「そうか。そういうことがあったんだ。先生は嬉しいよ。涙が出そうだよ。」と感動の場面あり。すべての参観者からは大きな拍手が。

新しい授業、新しい教育の「火種(ひだね)」となって、青少年ひとりひとりのそして教師がより価値ある存在へと結実する日が到来する予感。

こうした授業が日常行われていることに、期待はさらに大きくなります。

太田市では、今年すでにライオンズクエストプログラムの2日間研修を2回実施。



この2回の研修講師には、認定講師の嶋田祐子氏(写真)が担当され好評。

嶋田氏が太田市においでいただくのは、まだまだ続きそうです。



「こころにググッと ぐんま」は 人材づくり立県ぐんま






群馬県のディスティネーション・キャンペーン(群馬DC)が、1年後に控えています。

群馬県商工会議所連合会では、恒例の議員大会(前橋市)記念講演にJTB社長の田川博巳氏を迎えました。

田川氏は、「国内外旅行などの産業規模は、23.6兆円にのぼり日本の総広告費の4倍の相当している。

観光旅行産業の経済波及効果では、51.4兆円でGDPの5.3%にあたる。10年後には100兆円を超える?

雇用効果では、430万人にも及び、全就業者の6.7%に相当する。」(観光白書2009)


さらに、「地域活性化の本質は、時間軸に着目し20年から30年のスパンで考えなければならない。

地域が元気にならないと観光業も成立しない。だから、若い人が始めなくてはならない。」と、若者が積極的に自律的に

行動して欲しいと強調。「まちづくりには、新たな発展、イノベーションの道筋を見出す人材が求めれている。」

若い人たちが原動力となることがここでも鮮明になります。

一方、政府も「観光立国」実現のためのキャンペーンの中で、MICEを重視している。

インバウンド(訪日旅行者)拡大のひとつとして、企業セミナーなどの「ミーティング」、企業などの報奨旅行などの「インセンティブトラベル」、「コンベンション」や「エキシビション・イベント」などを挙げている。

地域でも国でも観光産業には、経済的効果を見込むだけではく、学術文化面でのソフト力としての存在感を高めるたいへん重要な目的も忘れてはなりません。

群馬県とここで生活している人たちが、こころ豊かで元気なことを再認識していただく絶好の機会なのです。

「産業立県」を標榜して久しいところですが、この群馬DCでも「群馬の人材づくり立県」であることを知っていただく好機としたい。



もっとドイツのこと知らなければ。交換学生から学ぶお盆休み








今年のお盆は、ドイツからの交換学生(16歳)と一緒に迎えることができました。

英語力は、大変なものです。すでにドイツでは英語、ラテン語そして古典ギリシャ語など 学校で学習中。特に好きな科目は哲学。古代ギリシャの哲学者たちを列挙するほど。 日本の文化伝統にふれたい希望をもって来日。

私の父の実家(北群馬郡)が新盆なので、兄弟家族と同行していただきました。 97歳になる伯父と対面して、本人はびっくり。田舎でしか見られなくなった盆棚を見て興味津津。

太田市のねぷた祭りにも仰天。大沢知事との出会いに満足。 同日、居合道7段の小堀康之氏からは居合抜きなどご披露いただきすっかりご満悦。 弁慶鮨では、たっぷりお寿司をいただき「チョーおいしい」を連発。

ここ数日、日本経済新聞や朝日新聞の中で、ドイツに関する記事を探してみたところ、ほとんどないことに気づき、わたくしもびっくり。 なんと、ドイツは遠い国なのかと痛感。

私自身の知識不足からの感想ですが、交換学生を受けるまでも大きな記事はありませんでした。

ユーロを代表する国力を有し、指導権を発揮できる国。ユーロ連邦銀行本店も持つ。ユーロ金融危機を左右する有力国ドイツ。

もっと関心をよせなければと思い知らされたお盆です。



切らずに治すがん治療「重粒子線治療」



群大副学長医学部教授和泉孝志氏

日本人の死亡原因第1位は、「がん」ということはどなたも御存じです。 この「がん」克服こそが最優先課題。検診、早期発見、がん専門医など がん対応へ向けて国を挙げて取り組み中です。

これからのがん治療では、からだの機能が損なわれることがないことを重視した、 「Quality Of Life」(生活の質)がいわれています。 さらに、最新の先進技術を取り入れた「先進医療」の進化も加速しています。

「切らずに、治すがん治療」として、注目されている「重粒子線治療」。

国立大学法人群馬大学副学長・医学博士の和泉孝志氏は、「痛みがなく、傷跡も残しません。副作用が非常に少なく、早期なら根治可能。からだへの負担がないので、高齢者へも適用し、 エックス線では治療困難なタイプのがんに有効。平均で3週間程度と短期間治療できます。」

炭素線粒子線治療施設では、全国では3番目。これまでの高度な放射線治療や核医学診断などの実績に、多くの放射線治療医師も輩出。 IAEAのアジア地域の放射線治療医のトレーニングはじめ、今後さらなる普及にむけて専門人材育成の重要な拠点。

この重粒子線治療は、とくに悪性黒色腫や肉腫など一般的なエックス線がききにくいがん、手術の難しいがんに適しているのはこころ強い。

しかし、この治療ができないものには、白血病など血液のがんや、胃がん、大腸がん、乳がんなどを挙げています。 また、先進医療を受ける費用も高額であるいることも忘れてはいけません。

群馬大学重粒子線研究センターは

http://heavy-ion.showa.gunma-u.ac.jp/jp/facilities01.html



「急増する労働紛争、労使共同で対策実務これで憂いなし」