SRYニュース2017
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第77回 山田労務セミナー

「働き方改革」無期転換ルールと改正労働法







第一部は、来年4月から始る「無期転換ルール」の対策です。

平成25年の「改正労働契約法」により、同じ事業主の下で契約更新が繰り返されて、通算5年を超えた有期契約労働者は、本人の申出により「無期雇用」として働くことができるようになります。

改正法が施行から5年経過する来年4月、無期労働契約に転換する権利を有する方が生じます。

無期転換ルールは、「契約期間が無期となるだけで、待遇が正社員と同じになるわけではないから意味がない」とする考え方が半数以上。「無期契約に転換できる可能性があるので、モティベーションにつながる」との意見が続きます。

そこで、まずはこの制度を説明し、あわせて無期転換となる方々の待遇や規定の整備が必要となります。

一方で、定年退職再雇用者や高度専門職の方は、都道府県労働局へ雇用管理措置計画認定申請によって、この無期転換ルールの特例措置が受けられます。


第二部は、岩崎仁弥先生をお迎えし、「働き方改革」セミナー・改正労働基準法、改正パート労働法などの解説をいただきました。

特に、形骸化したともいわれる「36協定届」は、30人以下の事業場で半数近くが締結していない現実があります。

改正労基法では、新たに労働時間の絶対的上限規制を盛り込むとしています。

特別条項付き36協定では、2ヶ月から6ヶ月間の平均(休日労働含む)80時間以内として、月45時間超えは年6ヶ月限度としています。また、時間外労働60時間超過5割増しの適用猶予が廃止の見込みです。

さらに、年次有給休暇の使用者による強制取得制度の導入も盛り込まれ、時間外労働違反とともに罰則付。

改正法案の成立とともに、「働き方」と「働かせ方」とも大きく変わる、まさに改革といわれる時代の到来です。

今回も多数ご参加いただきありがとうございました。



「社員のための年金セミナー」が35回目となりました







山田労務の「年金セミナー」は、今回で35回目となりました。本年は、2回の予定ですので次回は来年となります。

前所長より、お客様企業で働く従業員の皆様の定年後の年金について、大変熱心に取り組み、再雇用制度とリンクする年金制度と高年齢者雇用安定法の高年齢者雇用継続給付金と関連する最適給与の試算など積極に提案をさせていただきました。

好評なため引き続き実施中のセミナーとなっています。

ご夫婦での出席者も交えて、真剣にお聞きいただけますこのセミナーは、とてもやりがいのあるものとなっています。

参加者全員へ「年金袋」(山田労務特製ファイル)をご用意させていただいております。

第2部では、個別に担当職員から手続きのすすめ方、年金生活へのご質問などに応じております。


私どものセミナーは、創業以来通算して今回の年金セミナーが第76回目となりました。

いよいよ10月25日開催の「伸びる企業の・働き方改革セミナー」は、第77回山田労務セミナーとなります。

内容は、「無期転換ルール対策実務」と「どう変わる働き方、働かせ方」について労働法制に抜群の解説力で好評の岩崎仁弥先生をお招きいたしました。

ぜひ、ご参加いただければ幸いです。

毎回、私たちも、お客様企業の熱心な皆様におおいに励まされております。

お申し込みは、私どもの担当職員にお申し付けください。



ユースエール認定企業が200社超

北関東区第1号認定企業は太田市から



若者の採用・育成に積極的で、雇用管理の状況などが優良な中小企業が増えています。

「青少年の雇用の促進等に関する法律」(以下「若者雇用促進法」)に基づく認定(ユースエール認定)を、受けた中小企業が209社(6月末日)に達しました。

厚生労働省は、多くの中小企業にユースエール認定取得制度について、周知活動を継続しています。

さて、ユースエール認定制度とは。平成27年10月1日の若者雇用促進法施行によって創設された中小企業向けの認定制度。若者の採用・育成に積極的で、雇用管理の状況などが優良な中小企業を認定するものです。

認定を受けるためには、「直近3事業年度に正社員で就職した新卒者などの離職率が20%以下」などの基準を満たすことが条件。

認定を受けた中小企業は、労働局やハローワークによる採用活動における重点的なマッチング支援、若者雇用促進総合サイト掲載や、認定マークの使用、助成金優遇、日本政策金融公庫による低利融資、公共調達における加点評価などを受けることができます。

中小企業様にとっては、優良企業としてのインセンティブが充分に与えられる制度になっいます。

本年4月からは、この認定基準が一部変更され、「労働時間」「離職率」「年次有給休暇」に新基準が適用されます。

群馬県では、すでに平成27年度中に認定企業第1号(太田市、シービーエス様)の実績を誇っています。私自身も、認定申請に少しでもお役に立てる結果となり、認定企業様のご努力に敬意を表します。

また、さらに多くの企業様の応援をさせていただければと念じています。                

「若者雇用促進総合サイト」https://wakamono-koyou-sokushin.mhlw.go.jp/search/service/top.action (写真) 認定第1号のシービーエス様と群馬労働局長、ユースエール認定マーク



感染症注意喚起は、経営者の責任






いよいよ夏休み到来です。多くの方が海外へ渡航されます。海外旅行中での感染症対策は、感染症に対する正しい知識と予防法を身に付けることが大切です。

7月7日、厚生労働省は海外で気をつける感染症に関する情報を提供する、専用ホームページを更新しました。

その中では、まず海外の感染症を感染源で分類し、その症状や現地での具体的な対策を一般の方に分かりやすく紹介。さらに、啓発ポスターやリーフレットも掲載しています。

せっかくの夏季休暇中に感染症など罹患し、就労不能となれば事業経営にも重大な影響がでてまいります。休暇中の従業員の皆様には、とくに海外旅行者へ情報提供と対処方法など注意喚起は、まさに経営者の責任ともいえます。

「薄着だと、蚊やダニに咬まれちゃうぜぇ〜」 厚労省

お笑い芸人の“スギちゃん”を起用して、蚊媒介感染症及びダニ媒介感染症予防啓発のポスターやリーフレットを制作。

蚊によって媒介される感染症は、デング熱やジカウイルス感染症など。これらの蚊媒介感染症は、海外で多発。デング熱では、海外で感染し、帰国・来日した後に発症した人がすでに78名も確認。

日本本州以南に生息する「ヒトスジシマカ」も、デング熱などを媒介することが可能。海外で感染し帰国・来日した人を起点として、国内感染が起こる可能性もあります。

内外を問わず、蚊が多く生息する場所では、でぎるだけ肌の露出を避け、虫よけ剤などを使用し、蚊に刺されないよう注意しなければなりません。

また、ダニによって媒介される感染症もあり、蚊と同じようにダニが多く生息する場所には、できるだけ肌を露出せず、咬まれないように注意しましょう。



ストレスチェック制度と産業保健助成金




職場の健康づくりへの支援策も次々に展開されています。

現行の労働安全衛生法では、一般健康診断などの体の健康チェックの義務化に加え、平成27年から始ったこころの健康診断「ストレスチェック制度」が加わりました。

しかし、このストレスチェックは50人未満の小規模事業場は努力義務となりました。

その理由は、産業医の選任義務がないことに加えて、ストレスチェックの結果の取扱に、従業員のプライバシーに情報管理上の懸念があるためとしています。

つまり、実施体制の整備や制度の運用にかかる費用負担から、法律上の義務とすることを見送ったということで、小規模事業場ではストレスチェックが不要ということではないのです。

当初、この制度はすべての事業場にヘンタルヘルス対策を普及促進することを念頭に検討。

小規模事業場では、ヘンタルヘルス対策が遅れる懸念もあり、小規模事業場こそ必要な制度として考えられていました。

そこで、小規模事業場への産業医とストレスチェック実施へ助成金制度がはじまりました。

さらに、ストレスチェック実施後の対策資金支援や心の健康づくり計画を立案し、対策を実施する事業者が利用することができます。

いずれも、産業保健総合センターの「メンタルヘルス対策促進員」の助言支援を受けて、メンタルヘルス不調者の防止とともに、働きやすい職場づくりをすすめるものです。

人手不足が深刻化する中、貴重な従業員が安心して働く環境づくりが急務な時期が到来しています。



働き方改革「健康経営の基盤づくりへ」









政府はじめ産業界での働き方改革は本気度を強めています。まさに、改革機運が高まっています。

働き改革の中心課題は、健康リスクマネジメントの重要性、社員のモチベーションの高め方などを着地点として、時間外労働削減の取り組みへ至るプロセスについて議論が沸騰中。

新潟青陵大大学院教授の 中平浩人氏は、「会社の健康経営の基盤づくり」と題して「65歳、70歳になっても年齢に関係なく、仕事の能力を維持するには、40歳代から仕事と健康を両立する社員を企業が育成することが必要である。」

また、「定期健康診断の目的は病気の早期発見ではなく、就労可能かどうかの判定であり、社員がその仕事に就くことができる健康度を維持しているかどうか、を見極めるものである。」健康管理により健康状態を把握する安全管理義務を強調します。

さらに、「健康診断もやりっぱなしではいけない。その後の事後措置の重要性、すなわち健康リスクマネジメントが必要である。健康優先に考えることが、プレゼンティーイズム(出勤しているが能率・生産性が低下している状態)を減らし、その結果として企業の成長や生産性の向上に繋がる。」

働き方改革に取組む企業も多く、また積極的です。業務改善の取組や報告・連絡・相談などは最小限の取組、営業職の価格決定権限付与など、仕事の「総ざらい」が必要だとされています。

さらに、不要な残業の持ち帰り禁止で、時間にゆとりのある生活を実現。その中から新しいアイディアが生まれでてくるということです。

もう、議論の行方を見ているだけでは、どんどん遅れてまいります。できるところから、取り組みを始めなければなりません。それが、生産性の向上、競争力強化、健康で安全な生活の実現とつながっていくのです。



安全健康への祈りは、自身の安寧の努力を誓う










恒例となった節分会を、友人の住職の読経と護摩供をしていただいています。

住職は、むすびに「節分は、季節の変わり目のこと。立春・立夏・立秋・立冬の前日をいいます。

中でも旧暦では立春から新しい年が始まるので、立春の節分は年の最後ということになり、新年を迎える意味で特に重視されている。ですから今日、節分というと立春の節分を指すようになりました。」と講話をいただきます。

節分には、大豆を煎って、「鬼は外、福は内」と唱えながら豆を投げ戸をしめます。新年を迎えるに際し、悪鬼を払い幸福への願いです。

真言宗では、『般若心経』を読誦し護摩供を修します。その後、年男・年女、僧侶等によって、「福は内」と豆がまかれます。しかし、「鬼は外」とは唱えず、「福は内」とだけ唱えるのが特徴的です。

また、地元の労働基準協会主催の恒例となっている、「安全祈願祭」が執り行われます。こらちらも、新たな年を迎えるにあたって、安全健康を祈願するものです。

毎年、健康で安全な日々を過ごすことの自然さこそ、神仏への感謝と畏敬をもって、家族や社員も、そして、すべての人々の安寧の日々を祈るのです。



ダイバーシティな企業文化づくり




年頭ご挨拶

会長兼所長 山田 裕史

輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年中は、格別のご高配を賜り誠にありがとうございました。本年も、皆様との強い「絆」を大切に「働きやすい職場づくり」に、ご支援ご指導をお願い申し上げます。

本年は、「ニッポン一億活躍プラン」が具体化され、多様化する働き方も具体的になってまいります。長時間労働対策(三六協定見直し)、介護離職予防支援、IT関連や教育訓練への投資など「労働生産性の向上」への課題対応が期待されます。

さらに、女性活躍、高齢者や障害者、若者の雇用や外国人雇用など多様な従業員に活躍の場を提供できることが、ダンバーシティ・マメネジメントと言われています。自分の価値が認められたとき、存在感とやる気を持ち、労働生産性の向上や創造力も発揮されます。

このダイバーシティ・マネジメントを実践し、新たな企業風土に成功した企業が、社会変革で中核的存在となることとの提言に注目しております。

社会経済の変化に、旺盛なる責任感と実行力を発揮するため、職員一丸となって研究と研鑽を重ねて参ります。

皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
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